風の音(かぜのね)リコーダーアンサンブル

練習の記録

2023年9月17日

今日も練習お疲れ様でした。
9月中ばとは思えない暑さでしたので、ピッチは442Hzにしました。
ニ長調とロ短調のコラールを収録しました。
本日から1日で2曲の収録になったため、あらかじめ担当パートを決めておいて練習に臨みました。
チューニングから調子がよく、スムーズに基礎練習が進んだのがよかったです。
ニ長調コラール「イエス 私の確信」では、全部で4つのブロックから構成されている曲の、どこに1番の盛り上がりがあるかを見つけ、そこから逆算してそれぞれのブロックの強弱を配置していきました。
全体の構成を全員で把握することにより、イメージの共有がスムーズになったと思います。
収録も4テイクでOKが出せてよかったです。
後半のロ短調コラール「全て神に感謝あれ」では、
短調のなかに長調の和音が入り込んでくることから、曲の風景イメージの切り替わりを意識した演奏を試みました。
こちらは収録が2テイクでOKになりましたね。
前半で息があってきていたので、後半は非常にスムーズに練習が進んでいった印象です。
全体の練習時間が2時間で済んだのは驚きでしたが、これくらいの時間で集中したほうがよい演奏になるようですね。

次回はシャープ3つ、イ長調と嬰ヘ短調です。
担当パートをしっかりと練習して、短時間で濃い練習ができるようにしましょう。

2023年8月20日

今日も練習お疲れ様でした。
2ヶ月ぶりの4人体制での練習でした。
まずは、本日の練習曲の調性ホ短調の音階練習。
全員で、バス、テナー、アルト、ソプラノと持ち替えながら、
ホ短調のスケールをひたすら吹きました。
バス、テナー、と大型管を吹いているうちに、
下腹の支えができてきて、
アルトを吹く頃にはかなり安定した音が出せるようになりましたね。

短調のスケールは普段あまり吹くことがありませんので、
意識して耳と指に覚え込ませていきましょう。
短三和音では第三音を高めにとるとうまく溶け合うので、
そこも意識できるようになるといいですね。

1時間程度基礎練習をやったあと、
「リコーダーアンサンブルの基礎と技法」21ページの
「ああ 罪深き私は何をすべきかな」を、
担当パートを交代しながら何度も演奏し、しっくりくるパートを決めていきました。

担当パートが決定したあと、
あらためて曲の分析をしてみました。
この曲は大きくは前半と後半にわかれ、
それぞれが三つのフレーズから構成されています。
全6ブロックのうち、1ブロック目と4ブロック目はあきらかに別のメロディですが、
残りの2と5ブロック目、3と6ブロック目は
同じメロディーで和音構成が異なるだけ、ということが確認できました。

つぎに、各ブロックの冒頭と最後の和音だけを吹いて、
それぞれのフレーズがどこからどこへ向かっているのかをおおまかに掴んだ後、
譜面通りに演奏してみました。
こうすることで、フレーズの方向性が掴みやすくなりました。
このように曲の構成や方向性を大まかに把握してから細部の練習をしていくと、
効率がいいと思います。

次回は、シャープ二つの長調と短調、
すなわちニ長調とロ短調のコラールを
両方とも収録しようと思います。
各自担当パートをしっかり練習してきてくださいね。

次回も楽しい練習になりますことを願っています。

2023年7月23日

今日も練習お疲れ様でした。
急遽3人での練習になったので、今までの復習ということで、ハ長調の「森へ行きましょう」と、イ短調の「荒城の月」を録画しました。
最初に、基準になるドの音を鳴らして、それに溶け合うように、8度のド、5度のソ、3度のミをはめる練習を繰り返しました。
最初のうちは、自分の音しか聴こえていなかったのが、徐々に周りの音が聴こえ始め、そのうち周りとの調和に注意が向くようになっていきました。
新しい楽譜を手渡されたころは、自分の音をとるのに精一杯で、周りの音を聴く余裕がないものですが、少し慣れてくると、周りの音を聴きながら、自分の出すべき音を探っていくことができるようになります。
こういう練習を繰り返していくことで、早くハーモニーがとれるようになります。

ハ長調の「森へ行きましょう」は、3拍子の曲で、なかなかリズムが落ち着いて取りづらいところがありました。
メトロノームの音をよく聞いて、まずはそれにあわせて歌ってみて、歌が自分の中にちゃんと入ったら、それを笛で再現してみる、というレッスンをやりました。
こうすることで、多少リズムが取りやすくなったようでした。

「歌えないものは吹けません」とは以前から言っていることですが、その曲をどう演奏すべきかは、歌ってみると自ずとわかってくるものです。
新しい曲に取り組むときは、まず歌ってみることをお勧めします。

器楽曲は「とりあえず楽譜通りに指を動かしていれば」それなりのメロディーが聴こえてくるので、その状態をもって「一応演奏できた」と考えてしまいがちです。
しかし、それはあくまで「音をとった」だけであって、いわば「セリフ棒読み」状態のようなものです。
そこにどんな表現を、なぜ加えるのか。そこが、聴き手を納得させるために一番大切なところです。

ハ長調のあとは、それと深い関係にあるイ短調の「荒城の月」を練習しました。
長調と短調、それぞれの音程の並びの違いに注意して、スケール練習をしました。
第3音と第5音の高さの違いなども意識できるようになりましょう。
ハ長調でしっかりハーモニー練習をやったあとだっただけに、イ短調のほうは比較的短時間で音合わせができたと思います。

録画もテイク3で完了しました。テイク2で棒読み表現だったものが、テイク3では大幅に改善されていましたね。
「荒城の月」は小さい頃から慣れ親しんできた曲だからこそ、どう歌うべきか、おのずと自分なりの解釈ができていたのだと思います。

次回は、予定通りホ短調コラールです。しっかり練習しておいてくださいね。
またお会いできることを楽しみにしています。

2023年6月11日

今日も練習お疲れ様でした。
久しぶりに4人揃っての練習ができました。
前半は1時間かけてスケール練習をしました。
ハ長調で基本をやったあと、本日の曲にあわせてト長調で、
ソプラノ、アルト、テナー、バスと楽器を替えながら練習しました。
ハ長調のときとは異なった安定感を感じていただけたと思います。
作曲家は曲のイメージにあわせて調性を厳密に選んでいます。
演奏する側も、その調性のイメージを感じ取った上で、練習したいものです。
楽器をつぎつぎに持ち替えていくので、途中で運指をC管とF管で混同するなど、大変だったと思います。
どんな楽器に持ち替えても、任意のスケールがサッと吹けるようになるまで練習しましょう。
こうすることで演奏力がグッとあがります。

今回のコラールは2分の2拍子でした。
この下降・上行を繰り返すリズム感はなかなか息があわせづらかったようですね。
どのような拍を感じながら演奏するかも、表現上の大きなポイントになります。

コラールは、まず歌を感じてみることがとても大切です。
今日はハミングでみんなで歌ってみることを試みましたが、
このようなイメージ合わせをしておくと、
自然と息の合った合奏になるものです。
ソプラノがしっかりと歌い、バスが支え、内声が色彩を加えていきます。
役割は違えど、協力し合って一つの歌を作り上げていくのです。
どんな歌にしたいか、それを共有することの重要さにも気づいていただけたのではないでしょうか。

次回、ホ短調です。
この調性のイメージをしっかり感じて、練習に励みましょう。

次回もお会いできることを楽しみにしています。

2023年5月21日

今日も練習お疲れ様でした。
今日は前半で改めて音程練習をじっくりやりました。
基準音を、オクターブで幾重にも重ねて、比較的大きめの音量で鳴らしながら、それに溶け合うように音を出す練習でした。
こうすることで、うなりが聴き取りやすくなりますし、ハーモニーに浸りながら練習できるので、単なる音程練習にすぎなかったはずが、楽しく練習できるようになっていて、結果、モチベーションも保てます。
ここにメトロノームも鳴らして、リズムを入れながら練習するとさらに効果的です。
自宅で大音量が出しにくいときは、イヤフォンで基準のハーモニーを聴きながら音を出す、またはハミングするだけでも良い練習になります。
周りで鳴っている音が自然に耳に入ってくるようになると、自分の出すべき音の高さも自ずと掴めてきます。
音程を合わせようとすると、はじめのうちはチューナーの針を「見つめる」ようになってしまいがちですが、針は演奏中に見るわけにいきませんし、「見る」よりも「聴く」ほうが正確に判定できるものです。
できるだけ耳で聴いて音を合わせる習慣をつけていきたいですね。

後半は、ハイドンの三声カノン「愛」を収録しました。
カノン形式は、自分のパートを頭の中で歌いながら、他のパートも聴こえていないとうまく演奏できません。
最初はメトロノームを倍の細かさで刻みながら、ゆっくり練習しました。
すべての音をスタッカートで吹くことで、タイミングを正確に取りながら、自分の出すべき音価を頭の中で鳴らし続ける練習でした。
徐々にテンポをあげながら、あくまでスタッカートにこだわって吹いていくうちに、少しずつ周りの音が耳に入ってくるようになりましたね。
「このタイミングでこのパートからこのメロディーが聴こえるはず」というような感覚がつかめてきたらいいのです。
慣れないうちは、自分の担当パートの音を出すだけで精一杯になってしまい、周りの音を聴く余裕はないでしょう。でも、少し慣れてくれば、隣の音も聴こえてくるはずです。
それをしっかりと聴いて、その音に溶け合うように自分の音を出す。
そういう習慣がついてくるといいと思います。
特にベースの音が聞こえるようになるといいですね。

次回は四声コラールに戻ります。
また頑張りましょう。

2023年4月23日

本日もお疲れ様でした。
「Dona nobis pacem 平安を与えたまえ」という三声のカノンを練習しました。
「かえるの歌」と同じく、同一のメロディを少しずつずらしながら繰り返し、その重なり合いに生まれた素敵なハーモニーを味わうことができました。

カノンは、パートを単独でみていると、音をどう表現すべきか見えにくいですが、譜面を重ねてみると、その役割が見えてきます。
メロディーは堂々と歌い上げる役割、ハモリはメロディに寄り添う役割、ベースはしっかりと他を支える役割。
それぞれの役割をしっかり意識すると、おのずとどう表現すべきかわかります。

また、パートが重なると和音が生まれますから、各自の出す音が和音上のどの音なのか、根音なのか第5音なのか第3音なのかを確認することによっても、吹き方は変わりますね。

これらのことを意識すると、基本的な表現上のアウトラインが浮かび上がってきます。

次回は、もうひとつのカノン、ハイドンの「愛」をやってみようと思います。

今日少し練習しただけでも、課題が見つかりました。
チューニングは、チューナーの針を見るよりも、耳でうなりを聴いてあわせるようにしましょう。
演奏中はチューナーを見るわけにいきません。
相手の出した音をよく聴いて、それに溶け合う音を出す。この訓練が、美しいハーモニーを生みます。
今回のようにアルト3本で吹いていると、差音も盛大に聴こえます。
差音が綺麗にハモるように吹けば、音は合います。
以前から繰り返し指摘しているところですが、あらためて日々の練習に取り入れてみてください。

練習、がんばりましょうね。

2023年3月26日

本日の練習おつかれさまでした。
当初は3曲を収録する予定でしたが、「冬のソナタ」のメインテーマに予想以上に苦戦しましたので、この1曲のみの収録となりました。
でも、得たものは大きいと思います。

苦手な曲でも、諦めず、少しずつ、みんなで練習すれば、確実に上達できるということ。
この経験は貴重です。
これがわかれば、練習に望む心構えが変わります。
うまくなりますよ。

今日の練習では、まずチューニングと音階練習をしていきました。
チューニングを「レ」の音でやったのも、
音階練習を「レ」からはじまる「ラシドレミファソラ」でやったのも、
今日の練習曲がd-moll(Dマイナー、ニ短調)だからです。
その曲の調性を十分に味わってから練習に入ることが、とても大切です。
その調性の曲なら、基本的にどのような音で構成されているはずか、それを感覚的に掴んでから曲に臨むと、いろいろな工夫が見えるようになります。

今日の練習曲はリズムが難しかったです。
とくに、いわゆる裏拍からはじまるフレーズにうまく乗れずに苦戦する場面が多く見られました。
指遣いとリズムに気を取られるあまり、大きな音でメトロノームが鳴っているにもかかわらず、それを聴く余裕すらなくしてしまっていました。
そこで、気になるフレーズをわざと全部スタッカートで演奏していくことによって、互いの音を聴き合い、呼吸を合わせていく、という練習をしました。
スタッカートにすることで、相手の音がマスキングされることなく聴き取れます。
音を伸ばさなくていいので、次の発音タイミングに集中することができます。
結果的に、フレージングもとりやすくなります。
音を出しながらも、曲を俯瞰する余裕が生まれます。
このような効果を期待して、わざとスタッカートにしました。

どのようなトレーニング法も、漫然とやるのではなく、何のためにわざとそうするのか考えて、より効果的にするにはどうすべきかを考えながら取り組むのが良いでしょう。
そうすれば、いつもやっているいつもの基礎練習にどれほど深い意味が込められているか、だんだんわかってくるはずです。

基礎練習はその意義を理解したうえで取り組めば、やればやるほどうまくなります。今後もこのスタンスを大切にしていきたいと思います。

ちなみに、スタッカートでわざと演奏する練習方法については、オランダ在住のイギリス人リコーダー奏者サラ・ジェフリー(Sarah Jeffery)さんのYouTube「Team Recorder(チームリコーダー)」に詳しい解説動画があります。

2023年2月26日

みなさま
本日の練習おつかれさまでした。
4曲の動画撮影ということで、大変集中力の要る1日でした。
撮影は、理屈の上では何度でも撮り直しができてしまうのですが、実際には、最初のテイクが最も充実した演奏になります。
ということは、いかにして最初の撮影時にピークを持っていくか、がポイントになることがわかりますね。
結論から言えば、本番までにどれくらいしっかり自主練習してきたかで、演奏の完成度がほぼ決まります。
それも、基礎的な練習の度合いが特にはっきりと出る、ということが改めて認識していただけたかと思います。

楽譜に書かれた音符に階名をふって、そのドレミだけを機械的に吹く、というのでは、セリフ棒読みのような演奏にしかなりえません。
それを超える演奏を目指すのであれば、渡された楽譜を自分で分析することが必要になります。
「このフレーズをどう吹いたらいいか」という疑問の答えは、その分析行為の積み重ねによってしか、明らかにならないでしょう。
その曲の調性や、和音の響きの移り変わり、骨格の音と飾りの音、曲全体の構成からみた個々のフレーズの役割など、自分なりに「こう表現してみたら」というプランが立てられるようになるといいですね。
その上で、YouTubeの演奏などを聴けば、「なるほど、こういう解釈もありか!」などと新たな引き出しが増えることにもなります。

自分なりの分析をしないで他人の演奏を聴いているだけでは、単なる他人のコピーに留まってしまうでしょう。

なぜそう表現するのか、自分なりの解釈がぜひとも欲しいところです。

その点を大事に、今後も練習してきいたいと思います。

2023年1月29日

本日は練習おつかれさまでした。
急遽、リコーダー2本とウクレレ伴奏で3曲の録画に挑戦してみましたが、結果的にはなかなかいい演奏になったのではないかと思います。

お互いの音をよく聞きながら、落ち着いて演奏できていました。
知っている曲ならではですが、自分の中で歌えると、メロディーがぶれませんね。ゆったりしたテンポでしたが、安定していました。

録画だと、その気になれば何回でも撮り直しができてしまうのですが、回数を重ねるごとに新鮮さが失われ、集中力も落ちていく結果となりました。
結局、最初のテイクがもっとも気合いがはいっていて、ハリのある演奏になったようです。
この気づきは大きいですね。

2022年11月20日

本日は練習お疲れ様でした。

寒くなってきて、リコーダーの結露が心配される季節になってきました。

今回は、その対策の効果が実感できた練習会になりました。


冬場は気温がかなり下がるために、楽器が冷え切ってしまい、そこへいきなり暖かい呼気を通すと、温度差によってウィンドウェイに結露が発生してしまいます。

しかしこの現象は、事前にある程度楽器を温めることによって軽減できます。

一般的には、脇の下で頭部管を10分程度温める、などの対策をしますが、頻繁に楽器の持ち替えがあったり、大型楽器を担当するようになると、体温で楽器を温める方法だけでは間に合わなくなります。

今回の試みは、

①自宅から練習会場までの間は、電子レンジ加温式カイロなどでの保温、

②練習会場到着後は、ホットカーペットでの保温、

と2段階にわけて対策を講じるというものでした。

この効果は非常に大きく、練習時間の3時間にわたって、頻繁に楽器の持ち替えを行ったにもかかわらず、結露に悩まされる場面はほとんどなかったと思います。

ただ、この手の保温対策には、常に「温めすぎによる弊害」がつきまといます。

一般に楽器は、ある程度温まっていたほうが結露などのトラブルは起こしにくくなりますが、反面、温まりすぎると、ピッチの異常な上昇や、音の輪郭の明瞭性の喪失など、演奏面でのデメリットが指摘されるようになります。

また、過度の加温は楽器の変形などのリスクも心配されるところです。

今回は、ホットカーペット本体と楽器との間にあえて一枚厚手のマットを挟むことによって、熱の伝わり方を穏やかにし、かつ熱伝導のムラを最小限に軽減させることを狙ってみました。

まだ改善の余地はあると思いますが、初回としては上々の結果だったのではないかと思います。



さて、今回はハ長調のコラールを録画しました。

チューニング開始時点ですでに、かなりうなりの少ないハーモニーが出来つつありましたが、和声・非和声の練習を通じてさらに洗練されていったと感じます。

まだ部分的ではありますが、二声が一声に聴こえることがありました。

澄み切った響きが生まれたときの喜びを大切にしたいと思います。

それぞれの和音に区切ってみたとき、長三和音における第三音と、短三和音におけるそれとの違いを、明確に意識して吹き分けることの大事さに気づいていただければと思います。

個々の和音をきちんと成立させてから、その響きが、次はどんな響きに展開していこうとするのかを考えて吹けるようになりたいです。

フレーズの最初の響きと、最後の響きを聴き比べると、最終的にどういうところへ行き着くのかがわかります。

明るいところから暗いところへ行くのか、暗いところから明るいところへいくのか。そこから逆算して、最初はこんなふうに入ろう、あんなふうに響かそう、と考えられるようになると、楽譜を読むのが楽しくなると思います。

ご自身でキーボードで和音を奏でてみるだけでも、フレーズの方向性が掴めます。

ぜひやってみてください。

小節線をまたいで次の音にうつる時、小節線の直前の音で「上から下へ」圧力をかけるように吹き込むことで、分厚い音を生み出し、そのエネルギーで小節線をまたいで次の音へ繋げる、ということもやってみました。

歌の歌詞が続いているところなど、フレージングを感じさせる演奏法としては非常に有効なのではないかと思っています。

たしかに、楽譜通りの高さの音を機械的に出していっただけでも、ひととおりの演奏はできます。

でもそれだけでは、「棒読みのセリフ」にすぎません。

そこにいかに情感を盛り込んでいくかが大事ですよね。



次回、短調の音階とコラールです。

長音階とは異なる短音階の調べをよく味わったうえで、17ページのコラールの陰影の移り変わりについて分析してみましょう。

うまくいけば録画してみたいと思います。

18ページのバッハ編曲版にもチャレンジします。

つぎのト長調の音階も、読み込んでみてください。

ハ長調とは異なる響きを感じていただければと思います。

19ページのコラールの楽譜も、分析してみましょう。

12月は練習日がとれませんので、1月までは各自で練習することになります。

再開の日まで、じっくり基礎力を養いましょう。

みなさまよいお年をお迎えください。

2022年10月23日

練習お疲れ様でした。
『リコーダーアンサンブルの基礎と技法』6ページの音階練習、最初なかなか合わなくて苦労しましたね。
チューニング能力は一朝一夕には身につかないものですから、できる限り日々の基礎練習に取り入れてみてください。
住宅事情で、音を出すことがはばかられるときは、ハミング練習だけでも十分に効果があります。
要は、聴こえる音に対してどの高さの音を返すべきか、が判別できる能力がつけばよいのです。聴こえる音と自分の出す音とのギャップが把握できるようになれば、音を出す手段はなんでも構いません。別にリコーダーでなくてもよいのです。
ハミングで正確な音程でハモれるようになれば、後日リコーダーで音を出したときにも、すぐに同じ高さで音を出すことができるようになります。

15ページのハ長調コラールの練習では、一つひとつの和音を正確にハモらせることに主眼をおきました。
まずはこれができるようになりましょう。
そのうえで、横の流れ、つまりメロディーを意識するようにします。
物語に起承転結があるように、メロディーにもさまざまな局面があります。
ひとつのフレーズのなかで、最初と最後には落ち着いた響きがあり、その間には不安定な響きがあるはずです。
いま吹いている音がどの響きに向かおうとしているのか、それを意識しながら、各パートごとに、どう吹くべきかプランを考えてみましょう。

15ページのヨハン・ヘルマン・シャインのコラールをよく練習したあとで、16ページのバッハ版を吹いてみると、彼がいかにおしゃれなアレンジを加えているか、よくわかるでしょう。
演奏していると、不協和音の連続で不安にかられることもあろうかと思いますが、この逸脱さ加減が、かえって着地すべき地点を聴き手に強く意識させることになり、安定した和音にたどり着いたときの満足感・達成感を増幅させているのです。
そのドキドキを感じながら、着地点までの軌跡をどう描くべきか、各パートごとに演奏プランを考えてみましょう。
13〜14ページの非和声音を大いに参考にしながら、分析してみてください。
こういう練習をしておくと、楽譜を渡されたときに、そのフレーズをどう表現すべきか、自ずとアウトラインが見えるようになるものです。
そのためのトレーニングだと思って、がんばってみてください。

次回、15ページのコラールは動画を撮ってみたいと思います。
うまく演奏できればYouTubeで公開したいと思います。
がんばって練習していきましょう。

では、次回お会いできることを楽しみに。

2022年9月25日

練習お疲れ様でした。
本日も基礎練だけで3時間、濃い内容でしたね。

本練習までの時間、集まった方からチューニングをしていただきました。
あのように、早く来た人からどんどんチューニングを始めて、全員揃ったら即練習、というようになっていけると、練習効率があがっていくと思います。

基準音を聴きながらロングトーンで吹いて、うなりの少ない(ぴたりとハモッた)状態をキープしていく練習は大変効果的です。やればやるほど上手くなっていきます。
その際、基準音を、単音よりもオクターブ重ねて鳴らすと、うなりがより聴き取りやすくなります。
本日の練習ではバスからソプラノまで広範囲のチューニングを一気にやるために、4オクターブ以上重ねましたが、ご自宅で一人で練習するときには1オクターブ重ねでも十分です。
1度+8度のオクターブで基準を鳴らしておいて、そこへ5度をはめる練習を続けていくと、5度の音程感がだんだん身についてきます。
そうしたら次は3度をはめる練習をしてみましょう。
そうやって、3度の音程感も身についてくると、本日の練習でたびたび登場した「3度の音をすこし低く」というのが、どれくらいの低さか、感覚的にわかるようになります。
8度や5度にくらべて、3度音程はうなりが気になりやすいのですが、それでも「許容できるうなり」の範囲内に、自分の音をぴたりとはめることができるようになってきます。
その状態をめざして、がんばりましょう。

『リコーダーアンサンブルの基礎と技法』6〜7ページにかけての練習a)とb)は、単純にドレミファソラシドを吹いているだけなのに、意外と難しかったと思います。
先行するパートをよく聴いて、空中の一点で音がブレンドされるように合わせるのがポイントです。
メトロノームも鳴らしていますが、どちらかというと他のプレイヤーの体の動きを見て、息のタイミングをあわせていったほうが、うまく合わせられます。

12〜13ページの和声・非和声音の練習では、いま鳴っている和音の中で、自分の出す音がどんな役割を担っているのか、つぎの和音のどこに向かうのか、そのあたりをよくイメージしておくことがポイントです。
和声音のハモッた状態の心地よさは、しっかり味わっておきましょう。それがわかるほど、非和声音の濁りに敏感になれます。その濁りへの違和感があればあるほど、次の和音で解決されたときのスッキリ感が増します。
和声進行とは、この緊張と解決の繰り返しです。

コラールはすこし入っただけですが、これまでに練習したことの実践的なまとめとして練習していきましょう。

次回予告

①6ページ ハ長調の音階練習
②7ページ c)とd)
③12〜13ページ 和声練習・非和声音の練習
④15ページ コラール「ああ 神と主よ」
コラールはヨハン・ヘルマン・シャインのものだけにします。16ページのバッハはやりません。
そのかわり、15ページのハ長調コラールは、ソプラノからバスまで、どのパートでも演奏できるように、ご準備をお願いします。
フェルマータまでがワンフレーズです。フレーズの最初の音と最後の音だけでも、ぴたりとハモれるようにしましょう。
もし可能であれば、リコーダーだけでなく声で(またはハミングで)歌ってみると、いろいろなことがわかります。
余裕があればお試しください。

本日も練習ありがとうございました。
また次回お会いできることを楽しみにしています。

2022年8月28日

練習ありがとうございました。
本日も、音階と和声だけでまさかの3時間練習でした。
ちょっと疲れたかもしれませんが、チューニングやハモリの練習は丁寧にやると意外に時間がかかりますね。それだけに、奥が深いのです。

個人練習で何をやったらよいか、というご質問に、ハモリ練習をしたらいいですとお答えしましたが、これは本当にやりがいのある練習です。
キーボードやチューナーなどでドの音を出して、その音をよく「見ながら」高いドをはめてみます。
うまくいったら(うなりのないハモリができたら)、次はソをはめてみます。
それもできたら、次はミをはめてみます。
これで、1度に対して8度、5度、3度のハーモニーがとれるようになります。
毎日少しずつ続けていると、だんだん感覚がつかめてきます。しまいには、チューナーを見なくても、耳で聴いて正確にハモれるようになるでしょう。
ちょっとできるようになると、一人でハモれるのが楽しくなって、他のキーでもやってみようと思えるようになります。
基準音ソに対して8度のソ、5度のレ、3度のシ。
基準音ファに対して8度のファ、5度のド、3度のラ。
やっているうちに、音と音の距離感(これが「音程」という言葉の意味です)が掴めるようになってきます。
今鳴っている音に対して、どのくらい離れた高さの音を合わせれば、うまく溶け合うのか。その距離感、間合いを、身体に染み込ませていってください。
高音域でハモるときには差音も感じながら、やってみましょう。

もうひとつ、音を合わせるとは「息を合わせる」こと、というのをいろいろな形で体験していただきました。
相手をよく見て、相手の出している音を聴くだけでなく「観て」、そこに自分を合わせていきます。そうすることで、自ずと呼吸がシンクロしてきます。息継ぎのタイミング、吸う息、吐く息のスピード、呼気の量まで、だんだん揃ってきます。本日の練習の後半は、かなり全体が揃ってきていたと思います。
「息の合った演奏」というのは、文字通りの意味で、望ましい演奏状態なのです。
次回からも、これを目指して、お互いを感じ合うように心がけましょう。

おつかれさまでした。

2022年7月24日

本日は拙いレッスンを受講くださいましてありがとうございました。
「ドミソだけでまさかの3時間練習」でしたが、
これに懲りずに次回もゆっくりじっくりいきたいと思います。
うなりを聴き取れる耳を育てていけるといいですね。
さて、チューナーの基準音を聴きながらリコーダーを吹く練習をご紹介しましたが、
それとほぼ同じ効果が、ハミングでもできます。
イヤホンで基準音を聴きながら、ハミングしてみると、ちゃんとうなりが聴き取れるはずです。
とてもいい練習になりますので、一度お試しください。
本日はお疲れ様でした。

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