風の音(かぜのね)リコーダーアンサンブル

練習日記

2024年3月24日

今日も練習おつかれさまでした。

前半は、吉澤実編著『リコーダーアンサンブルの基礎と技法』46ページの「2.ヒポドリア」をやりました。
歴史的には教会旋法が先に確立して、そこから長音階と短音階が生まれてきたのですが、普段そればかり聞いている耳には、教会旋法の音律がかえって新鮮に聞こえます。
それだけに、音を合わせるのはなかなか難しく、最初のチューニングでかなり時間を要しました。
いざ曲を吹いてみると、縦横を合わせるのも苦戦しました。
すべてスタッカートにして、互いの音をよく聞きながら練習を進めるうちに、徐々に音が揃ってきました。
今までのように明確なメロディーとそれを支える和音があるわけではなく、各パートそれぞれが少しずつ動きながらハーモニーのグラデーションを変化させていく感じでした。それを聞き取れる余裕が生まれるまでに、しばらく時間がかかりました。
宗教的な旋法をやったあとで、世俗的な旋法をやってみると、お洒落な半音が出てきて面白かったですね。

後半は64ページの「パヴァーヌ『戦い』」をやりました。
スザートの作品中かなり有名な曲ですので、みなさまお聞きになったことはあったでしょうが、聞くのと吹くのでは大違い、結構苦戦しました。
特に大変だったのがダブルタンギングです。16分音符が連続するところで多用するのですが、これを一定のテンポで続けるのが難しかったです。
リズムの核になる音とそうでない音を見分け、核になる音をきちんとしたタイミングで鳴らせるように練習しました。
あとは、パヴァーヌのステップをみんなで実際に踏みながら歌って、この舞曲のリズムを感じてみました。
あえてタンギングでハモってみることも試みました。
いろいろ試すうちに、だんだんと音が揃ってきましたね。
ただ、一定のリズムをキープするのにはやはり苦労しました。

収録はなかなかOKがだせず、何度も撮り直しました。
集中力の持続も今後の課題になりましたね。

3時間、集中して取り組んだので、疲れましたが、得るものは多かったです。
今回のような有名でシンプルな曲は、ごまかしがきかないので、基礎の練習をどれだけやっているかがよくわかってしまいます。
これからは、曲の練習の前に、毎日5分でもいいので、基礎練習を取り入れるようにするといいですね。
ロングトーンとかタンギングとか、安定した音を自在に区切って出せるようにする訓練がいいでしょう。
地味な練習ですが、これは効きます。

次回はフリギア旋法と、ガリアルドに挑戦です。
練習がんばりましょう。
おつかれさまでした。

2024年2月23日

今日も練習お疲れ様でした。
冷たい雨が降り頻る1日、山の上はみぞれ模様という中、みなさまご参加くださりありがとうございました。

本日から、ポリフォニーと舞曲の練習を始めました。

まず前半は、吉沢実編著『リコーダーアンサンブルの基礎と技法』45ページの「1 ドリア」をやりました。
アダム・グンペルツハイマーによる教会旋法の作品です。
今までのコラールによる垂直的な音の動きに対して、水平的な音の織り地の練習でした。
わかりやすい起承転結のある曲ではないですが、安定した和音から次の和音に徐々に移り変わっていくグラデーションの機微を味わえる曲集だと思います。
本日の「1 ドリア」は、「レ」から始まって、「レミファソラシドレ」と、ピアノでいうところの白鍵だけで構成される音律です。
終止音の「レ」と、5度上の副終止音「ラ」を軸としたハーモニーが、安定と不安定を繰り返しながら移り変わっていく様が見てとれたと思います。
何度も吹いているうちに、枠組みを作っている音と、そのなかで移ろっていく音の峻別ができていきました。
こういう気づきを大切にしましょう。

前半の宗教的な旋法をやった後だと、後半の世俗的な旋法にお洒落な音が散りばめられているのがよくわかったと思います。

長調でも単調でもない、不思議な感じのするスケールですが、なぜか懐かしい感じもする、ちょっとエキゾチックな雰囲気も漂う、そんなひとときでした。
収録は3テイクで終了しました。

後半は、テキスト63ページの「パヴァーヌ」に挑戦しました。
YouTubeを参考にして、みんなで実際にパヴァーヌのステップを踏んでみました。
こうすることで、その舞曲の動きの「型」を体得できます。
それは、舞曲を演奏するうえで大きな示唆をもたらすのです。
実際、自分でステップを踏んでみた後では、演奏がガラリと変わりました。
どの音が重くて、どの音は軽いのか、どこからどこまでがワンフレーズか、そういった曲の基本構造が透けて見えるようになってきたと思います。
こういった段階を経て収録に臨んだ結果、なんと1テイクで終了してしまいました。
プレイバックを見てみると、荒削りながら、皆でゴールに向かって進んでいくという、勢いを保った演奏になっていたと思います。

次回は、教会旋法ヒポドリアと、パヴァーヌのおさらいです。
楽しみです。
ではまた次回、お会いしましょう。お疲れ様でした。

2024年1月21日

能登半島の震災でたいへんな幕開けとなった2024年。今日も練習お疲れ様でした。

最初の練習は、フラット3つの変ホ長調とハ短調のコラールでした。

調号が増えていくと運指がだんだん難しくなります。今回のフラット3つのスケールが吹けるようになれば、大抵のフラット系の曲は大丈夫です。シャープも3つまでは練習済みなので、これでシャープ系でもフラット系でも、ほぼ「何でも来い」のはずですよね……?

変ホ長調コラール「おお神、汝善なる神よ」では、まず何度か通して吹いて指を慣らしたあと、
ソプラノ+バス
アルト+テナー+バス
の2チームに分けて練習しました。
ソプラノ+バスでは、歌詞と対応させながらフレージングを確認したあとで、曲の盛り上がりから逆算してメリハリをつけていきました。
アルト+テナー+バスでは、各パートにあらわれる経過音をかっこよく聞かせる工夫をしてみました。
これらの練習のあとで合奏してみると、見違えるほど良い演奏になりました。
収録は4テイクで終了しました。
ウォーミングアップから1時間半、ぶっ続けで収録までいってしまいましたが、高い集中力を保つことができてよかったと思います。

後半は、ハ短調コラール「天にまします 我らが父よ」でした。
各パートとも比較的低い音域で、難しい運指の音が頻繁に出てくるため、かなり難儀しました。
それでも、前半と同じくパートにわけて練習した後で合奏してみたら、心配したよりは一貫性のある演奏ができていたと思います。
収録は4テイク行いましたが、採用されたのは2テイク目でした。前半に比べるとやや疲れが出た感がありましたね。

ともあれ、これで主要な調性のコラールを網羅できました。
今後は、縦のハーモニーを意識しつつ、横のつながりとリズム感を養っていきたいと思います。

44ページからの教会旋法では、和音から和音へ徐々に移り変わっていくグラデーションを鮮やかに描き出す訓練をします。
63ページからの舞曲では、簡単なステップの実習を通して、様々な舞踊のリズムを体感しようと思います。
次回の練習も楽しみにしています。

2023年12月24日

今日も練習お疲れ様でした。
世間はクリスマス・イブで忙しいというのに、そんな午前中に、わざわざ集まって、リコーダー練習・収録をしているなんて、私たちも物好きになったものです(笑)。

冗談はさておき、今日はフラット2つの長調と短調、変ロ長調とト短調のコラールを練習しました。

変ロ長調は吹奏楽でもお馴染みの調性です。
シbから始まるドレミファソラシドは、落ち着いていて暖かく、包容力のある世界を感じさせるスケールだと思います。

いつものスケール練習の後、カデンツの楽譜を使って、バス、テナー、アルト、ソプラノと順に音を重ねていく練習をしてみました。
仲間の出した音をよく聴いて、そこにどの高さの音を合わせたらよく溶け合うか、ということを感じながら練習できたと思います。
何度もやっているうちに、ただのカデンツが一つの曲のように感じられてきましたね。

基礎練習をしっかりやったおかげで、コラールは最初からかなりよい響きが生まれていました。
変ロ長調コラール「最愛なるイエス、私たちはここにおります。」では、前半の2つのフレーズが繰り返しになるので、1回目よりも2回目のほうが、より祈りの気持ちが深まるように、表情に違いをつけて演奏してみました。
歌詞の句読点のところで楽譜にスラッシュを書いて、語句の区切りを音で表現してみました。
後半は句読点はないものの、5フレーズ目よりも6フレーズ目のほうが同型でも高い位置から始まっているところに着目して、後半により高まりをもってくるようにしてみました。
収録はなんと1テイクで済みました。
みんなのイメージがきちんと揃うと、こんなにすっきりまとまるのだという好例ですね。

後半のト短調、フラット二つの短音階ということで苦戦を予想しましたが、さにあらず、思いの外すんなりいきました。
ト短調では、トニックGmとサブドミナントCmは短三和音なのに、
ドミナントDは長三和音と、
第三音の高さに注意が必要なのですが、今回はとてもうまく処理できて、カデンツも綺麗にいきました。

つづくト短調コラール「主よ私たちに御言葉を守らせたまえ。」では、まずアルト、テナー、バスのパートでしっかり支える和音をつくり、そこにソプラノを載せる、という構成にしてみました。
フレーズの最後によくみられる「Ⅴ→Ⅴ7→Ⅰ」という形をしっかり意識し、各々が自分の出す音の役割をよく理解して演奏できたと思います。
そこに載せるソプラノは、歌詞のコンマがついている位置からフレージングを割り出し、繰り返しのパターンは2回目に変化をつけてより祈りの気持ちが深まるように表情をつけてみました。
この曲のフレーズは「小節の後半から始まって、小節の前半で終わる」という形をしています。つまり、前のフレーズが終わり、次のフレーズが始まるポイントが、小節の途中にあるということです。
2分の2拍子は1拍目で沈み、2拍目で浮きます。
したがって、この曲は「浮いてはじまり、沈んで終わる」フレーズで組み立てられていることになります。
これは日本人の日常生活にはないビート感覚ですので、それをしっかり意識して演奏しないと、曲が前に進んでいきません。
そのあたりをイメージするのには少し時間がかかりましたが、挑戦してみた甲斐はあったと感じています。
結果的にこちらのコラールも2テイクで収録を終えることができ、よかったです。

次回、年明けはいよいよフラット3つ、変ホ長調とハ短調です。
練習がんばりましょう。
今年の練習は今回でおしまいです。
みなさまよいお年をお迎えください。

2023年11月23日

練習おつかれさまでした。
今回は、前回収録できなかった分もあわせて、
嬰ヘ短調、ヘ長調、ニ短調と3曲も収録しました。
忙しかったですが、時間が限られている中で最低限のポイントを押さえてテンポよく収録した結果、なかなかに良い演奏が撮れたのではと思います。勢いは大事ですね。

嬰ヘ短調はスケールがなかなか合わずに苦労しました。何度もやっているうちに徐々に揃ってきましたが、これは練習不足と言わざるをえないレベルでした。
厳しい言い方になりますが、スケールが吹けないようでは良い演奏はできません。必ず自主練習して、スケールをしっかり身体に入れて練習日に臨むようにしましょう。次回以降も必ずスケールは吹きますからね。

前回まではハーモニーを重視するあまり、テンポが極端に遅くなっていたので、今回は1フレーズを一息で吹けるようテンポアップをしました。練習してきた速度よりもかなり早くなってしまったので、戸惑わせてしまいましたが、結果的にはまとまりのある演奏につながったようです。
曲をどのくらいのテンポで演奏するかという問題は、考え始めると終わらないのですが、ワンフレーズを一息で、というのも一つの解ではないかと思います。もちろん他の可能性も試してみる必要がありますが、いま取り組んでいるコラールには歌詞があることから、ひとまとまりのメッセージを一息で伝える、というテンポ設定には一定の説得力があると考えています。

つづくヘ長調、ニ短調は、フラットが一つだけになった開放感(?)からか、非常に肩の力が抜けた演奏になりました。
収録も2〜3テイクで終わりましたし、集中力が切れるまでに仕上げることができた点はよかったと思います。
あとで録画を見返したら反省点がたくさんあるかもしれませんが、それはそれで今後の糧としましょう。
とにかく、忙しくも充実した時間でした。ありがとうございました。

次回、フラット2つです。練習がんばりましょう。

2023年10月15日

今日も練習おつかれさまでした。
先月までが例年になく暑かったので、あまり気づかないのですが、今日のように暖かい日を小春日和というのでしょう。ピッチは441Hzにしました。

さて、本日はイ長調コラール「神の御わざは ありがたきこと」を収録しました。
イ長調はシャープが3つ(!)もつくので、スケールを吹くだけでも頭がこんがらがってきますね。
こういうものは慣れるしかないので、「シャープ3つならこの指遣いね」と身体が自動的に切り替えられるようになるまで、ひたすら練習するだけです。
がんばりましょうね。

いま練習している吉澤実編著「リコーダーアンサンブルの基礎と技法」14ページには、
「旋律と歌詞に無理のない融合があり」「言葉と音との関り合いを学ぶ良い範を示し」とあります。
「歌詞を参考に、そこに一番適した言いまわし(フレージングやアーティキュレーション)を見つけて表現」していくべきとも書かれています。
今回はこれにならい、歌詞から息継ぎの場所やフレーズのまとまりを考えてみました。
一つの単語や慣用表現が複数の音符にまたがるときは、ひとまとまりとして表現するほうがよさそうですね。
また、ドイツ語は基本的にアクセントの強拍と弱拍が交互にきますので、これを参考にして、細かな強弱もつけてみました。
このようにすることで、演奏に少し表情がついてきたようです。

次回は、同じくシャープ3つの「嬰ヘ短調」コラールを収録します。
残った時間で、フラット1つの「ヘ長調」「ニ短調」にも入っていきます。
本日の練習の成果を活かして、練習にはげみましょう。
お疲れ様でした。

2023年9月17日

今日も練習お疲れ様でした。
9月中ばとは思えない暑さでしたので、ピッチは442Hzにしました。
ニ長調とロ短調のコラールを収録しました。
本日から1日で2曲の収録になったため、あらかじめ担当パートを決めておいて練習に臨みました。
チューニングから調子がよく、スムーズに基礎練習が進んだのがよかったです。
ニ長調コラール「イエス 私の確信」では、全部で4つのブロックから構成されている曲の、どこに1番の盛り上がりがあるかを見つけ、そこから逆算してそれぞれのブロックの強弱を配置していきました。
全体の構成を全員で把握することにより、イメージの共有がスムーズになったと思います。
収録も4テイクでOKが出せてよかったです。
後半のロ短調コラール「全て神に感謝あれ」では、
短調のなかに長調の和音が入り込んでくることから、曲の風景イメージの切り替わりを意識した演奏を試みました。
こちらは収録が2テイクでOKになりましたね。
前半で息があってきていたので、後半は非常にスムーズに練習が進んでいった印象です。
全体の練習時間が2時間で済んだのは驚きでしたが、これくらいの時間で集中したほうがよい演奏になるようですね。

次回はシャープ3つ、イ長調と嬰ヘ短調です。
担当パートをしっかりと練習して、短時間で濃い練習ができるようにしましょう。

2023年8月20日

今日も練習お疲れ様でした。
2ヶ月ぶりの4人体制での練習でした。
まずは、本日の練習曲の調性ホ短調の音階練習。
全員で、バス、テナー、アルト、ソプラノと持ち替えながら、
ホ短調のスケールをひたすら吹きました。
バス、テナー、と大型管を吹いているうちに、
下腹の支えができてきて、
アルトを吹く頃にはかなり安定した音が出せるようになりましたね。

短調のスケールは普段あまり吹くことがありませんので、
意識して耳と指に覚え込ませていきましょう。
短三和音では第三音を高めにとるとうまく溶け合うので、
そこも意識できるようになるといいですね。

1時間程度基礎練習をやったあと、
「リコーダーアンサンブルの基礎と技法」21ページの
「ああ 罪深き私は何をすべきかな」を、
担当パートを交代しながら何度も演奏し、しっくりくるパートを決めていきました。

担当パートが決定したあと、
あらためて曲の分析をしてみました。
この曲は大きくは前半と後半にわかれ、
それぞれが三つのフレーズから構成されています。
全6ブロックのうち、1ブロック目と4ブロック目はあきらかに別のメロディですが、
残りの2と5ブロック目、3と6ブロック目は
同じメロディーで和音構成が異なるだけ、ということが確認できました。

つぎに、各ブロックの冒頭と最後の和音だけを吹いて、
それぞれのフレーズがどこからどこへ向かっているのかをおおまかに掴んだ後、
譜面通りに演奏してみました。
こうすることで、フレーズの方向性が掴みやすくなりました。
このように曲の構成や方向性を大まかに把握してから細部の練習をしていくと、
効率がいいと思います。

次回は、シャープ二つの長調と短調、
すなわちニ長調とロ短調のコラールを
両方とも収録しようと思います。
各自担当パートをしっかり練習してきてくださいね。

次回も楽しい練習になりますことを願っています。

2023年7月23日

今日も練習お疲れ様でした。
急遽3人での練習になったので、今までの復習ということで、ハ長調の「森へ行きましょう」と、イ短調の「荒城の月」を録画しました。
最初に、基準になるドの音を鳴らして、それに溶け合うように、8度のド、5度のソ、3度のミをはめる練習を繰り返しました。
最初のうちは、自分の音しか聴こえていなかったのが、徐々に周りの音が聴こえ始め、そのうち周りとの調和に注意が向くようになっていきました。
新しい楽譜を手渡されたころは、自分の音をとるのに精一杯で、周りの音を聴く余裕がないものですが、少し慣れてくると、周りの音を聴きながら、自分の出すべき音を探っていくことができるようになります。
こういう練習を繰り返していくことで、早くハーモニーがとれるようになります。

ハ長調の「森へ行きましょう」は、3拍子の曲で、なかなかリズムが落ち着いて取りづらいところがありました。
メトロノームの音をよく聞いて、まずはそれにあわせて歌ってみて、歌が自分の中にちゃんと入ったら、それを笛で再現してみる、というレッスンをやりました。
こうすることで、多少リズムが取りやすくなったようでした。

「歌えないものは吹けません」とは以前から言っていることですが、その曲をどう演奏すべきかは、歌ってみると自ずとわかってくるものです。
新しい曲に取り組むときは、まず歌ってみることをお勧めします。

器楽曲は「とりあえず楽譜通りに指を動かしていれば」それなりのメロディーが聴こえてくるので、その状態をもって「一応演奏できた」と考えてしまいがちです。
しかし、それはあくまで「音をとった」だけであって、いわば「セリフ棒読み」状態のようなものです。
そこにどんな表現を、なぜ加えるのか。そこが、聴き手を納得させるために一番大切なところです。

ハ長調のあとは、それと深い関係にあるイ短調の「荒城の月」を練習しました。
長調と短調、それぞれの音程の並びの違いに注意して、スケール練習をしました。
第3音と第5音の高さの違いなども意識できるようになりましょう。
ハ長調でしっかりハーモニー練習をやったあとだっただけに、イ短調のほうは比較的短時間で音合わせができたと思います。

録画もテイク3で完了しました。テイク2で棒読み表現だったものが、テイク3では大幅に改善されていましたね。
「荒城の月」は小さい頃から慣れ親しんできた曲だからこそ、どう歌うべきか、おのずと自分なりの解釈ができていたのだと思います。

次回は、予定通りホ短調コラールです。しっかり練習しておいてくださいね。
またお会いできることを楽しみにしています。

2023年6月11日

今日も練習お疲れ様でした。
久しぶりに4人揃っての練習ができました。
前半は1時間かけてスケール練習をしました。
ハ長調で基本をやったあと、本日の曲にあわせてト長調で、
ソプラノ、アルト、テナー、バスと楽器を替えながら練習しました。
ハ長調のときとは異なった安定感を感じていただけたと思います。
作曲家は曲のイメージにあわせて調性を厳密に選んでいます。
演奏する側も、その調性のイメージを感じ取った上で、練習したいものです。
楽器をつぎつぎに持ち替えていくので、途中で運指をC管とF管で混同するなど、大変だったと思います。
どんな楽器に持ち替えても、任意のスケールがサッと吹けるようになるまで練習しましょう。
こうすることで演奏力がグッとあがります。

今回のコラールは2分の2拍子でした。
この下降・上行を繰り返すリズム感はなかなか息があわせづらかったようですね。
どのような拍を感じながら演奏するかも、表現上の大きなポイントになります。

コラールは、まず歌を感じてみることがとても大切です。
今日はハミングでみんなで歌ってみることを試みましたが、
このようなイメージ合わせをしておくと、
自然と息の合った合奏になるものです。
ソプラノがしっかりと歌い、バスが支え、内声が色彩を加えていきます。
役割は違えど、協力し合って一つの歌を作り上げていくのです。
どんな歌にしたいか、それを共有することの重要さにも気づいていただけたのではないでしょうか。

次回、ホ短調です。
この調性のイメージをしっかり感じて、練習に励みましょう。

次回もお会いできることを楽しみにしています。

2023年5月21日

今日も練習お疲れ様でした。
今日は前半で改めて音程練習をじっくりやりました。
基準音を、オクターブで幾重にも重ねて、比較的大きめの音量で鳴らしながら、それに溶け合うように音を出す練習でした。
こうすることで、うなりが聴き取りやすくなりますし、ハーモニーに浸りながら練習できるので、単なる音程練習にすぎなかったはずが、楽しく練習できるようになっていて、結果、モチベーションも保てます。
ここにメトロノームも鳴らして、リズムを入れながら練習するとさらに効果的です。
自宅で大音量が出しにくいときは、イヤフォンで基準のハーモニーを聴きながら音を出す、またはハミングするだけでも良い練習になります。
周りで鳴っている音が自然に耳に入ってくるようになると、自分の出すべき音の高さも自ずと掴めてきます。
音程を合わせようとすると、はじめのうちはチューナーの針を「見つめる」ようになってしまいがちですが、針は演奏中に見るわけにいきませんし、「見る」よりも「聴く」ほうが正確に判定できるものです。
できるだけ耳で聴いて音を合わせる習慣をつけていきたいですね。

後半は、ハイドンの三声カノン「愛」を収録しました。
カノン形式は、自分のパートを頭の中で歌いながら、他のパートも聴こえていないとうまく演奏できません。
最初はメトロノームを倍の細かさで刻みながら、ゆっくり練習しました。
すべての音をスタッカートで吹くことで、タイミングを正確に取りながら、自分の出すべき音価を頭の中で鳴らし続ける練習でした。
徐々にテンポをあげながら、あくまでスタッカートにこだわって吹いていくうちに、少しずつ周りの音が耳に入ってくるようになりましたね。
「このタイミングでこのパートからこのメロディーが聴こえるはず」というような感覚がつかめてきたらいいのです。
慣れないうちは、自分の担当パートの音を出すだけで精一杯になってしまい、周りの音を聴く余裕はないでしょう。でも、少し慣れてくれば、隣の音も聴こえてくるはずです。
それをしっかりと聴いて、その音に溶け合うように自分の音を出す。
そういう習慣がついてくるといいと思います。
特にベースの音が聞こえるようになるといいですね。

次回は四声コラールに戻ります。
また頑張りましょう。

2023年4月23日

本日もお疲れ様でした。
「Dona nobis pacem 平安を与えたまえ」という三声のカノンを練習しました。
「かえるの歌」と同じく、同一のメロディを少しずつずらしながら繰り返し、その重なり合いに生まれた素敵なハーモニーを味わうことができました。

カノンは、パートを単独でみていると、音をどう表現すべきか見えにくいですが、譜面を重ねてみると、その役割が見えてきます。
メロディーは堂々と歌い上げる役割、ハモリはメロディに寄り添う役割、ベースはしっかりと他を支える役割。
それぞれの役割をしっかり意識すると、おのずとどう表現すべきかわかります。

また、パートが重なると和音が生まれますから、各自の出す音が和音上のどの音なのか、根音なのか第5音なのか第3音なのかを確認することによっても、吹き方は変わりますね。

これらのことを意識すると、基本的な表現上のアウトラインが浮かび上がってきます。

次回は、もうひとつのカノン、ハイドンの「愛」をやってみようと思います。

今日少し練習しただけでも、課題が見つかりました。
チューニングは、チューナーの針を見るよりも、耳でうなりを聴いてあわせるようにしましょう。
演奏中はチューナーを見るわけにいきません。
相手の出した音をよく聴いて、それに溶け合う音を出す。この訓練が、美しいハーモニーを生みます。
今回のようにアルト3本で吹いていると、差音も盛大に聴こえます。
差音が綺麗にハモるように吹けば、音は合います。
以前から繰り返し指摘しているところですが、あらためて日々の練習に取り入れてみてください。

練習、がんばりましょうね。

2023年3月26日

本日の練習おつかれさまでした。
当初は3曲を収録する予定でしたが、「冬のソナタ」のメインテーマに予想以上に苦戦しましたので、この1曲のみの収録となりました。
でも、得たものは大きいと思います。

苦手な曲でも、諦めず、少しずつ、みんなで練習すれば、確実に上達できるということ。
この経験は貴重です。
これがわかれば、練習に望む心構えが変わります。
うまくなりますよ。

今日の練習では、まずチューニングと音階練習をしていきました。
チューニングを「レ」の音でやったのも、
音階練習を「レ」からはじまる「ラシドレミファソラ」でやったのも、
今日の練習曲がd-moll(Dマイナー、ニ短調)だからです。
その曲の調性を十分に味わってから練習に入ることが、とても大切です。
その調性の曲なら、基本的にどのような音で構成されているはずか、それを感覚的に掴んでから曲に臨むと、いろいろな工夫が見えるようになります。

今日の練習曲はリズムが難しかったです。
とくに、いわゆる裏拍からはじまるフレーズにうまく乗れずに苦戦する場面が多く見られました。
指遣いとリズムに気を取られるあまり、大きな音でメトロノームが鳴っているにもかかわらず、それを聴く余裕すらなくしてしまっていました。
そこで、気になるフレーズをわざと全部スタッカートで演奏していくことによって、互いの音を聴き合い、呼吸を合わせていく、という練習をしました。
スタッカートにすることで、相手の音がマスキングされることなく聴き取れます。
音を伸ばさなくていいので、次の発音タイミングに集中することができます。
結果的に、フレージングもとりやすくなります。
音を出しながらも、曲を俯瞰する余裕が生まれます。
このような効果を期待して、わざとスタッカートにしました。

どのようなトレーニング法も、漫然とやるのではなく、何のためにわざとそうするのか考えて、より効果的にするにはどうすべきかを考えながら取り組むのが良いでしょう。
そうすれば、いつもやっているいつもの基礎練習にどれほど深い意味が込められているか、だんだんわかってくるはずです。

基礎練習はその意義を理解したうえで取り組めば、やればやるほどうまくなります。今後もこのスタンスを大切にしていきたいと思います。

ちなみに、スタッカートでわざと演奏する練習方法については、オランダ在住のイギリス人リコーダー奏者サラ・ジェフリー(Sarah Jeffery)さんのYouTube「Team Recorder(チームリコーダー)」に詳しい解説動画があります。

2023年2月26日

みなさま
本日の練習おつかれさまでした。
4曲の動画撮影ということで、大変集中力の要る1日でした。
撮影は、理屈の上では何度でも撮り直しができてしまうのですが、実際には、最初のテイクが最も充実した演奏になります。
ということは、いかにして最初の撮影時にピークを持っていくか、がポイントになることがわかりますね。
結論から言えば、本番までにどれくらいしっかり自主練習してきたかで、演奏の完成度がほぼ決まります。
それも、基礎的な練習の度合いが特にはっきりと出る、ということが改めて認識していただけたかと思います。

楽譜に書かれた音符に階名をふって、そのドレミだけを機械的に吹く、というのでは、セリフ棒読みのような演奏にしかなりえません。
それを超える演奏を目指すのであれば、渡された楽譜を自分で分析することが必要になります。
「このフレーズをどう吹いたらいいか」という疑問の答えは、その分析行為の積み重ねによってしか、明らかにならないでしょう。
その曲の調性や、和音の響きの移り変わり、骨格の音と飾りの音、曲全体の構成からみた個々のフレーズの役割など、自分なりに「こう表現してみたら」というプランが立てられるようになるといいですね。
その上で、YouTubeの演奏などを聴けば、「なるほど、こういう解釈もありか!」などと新たな引き出しが増えることにもなります。

自分なりの分析をしないで他人の演奏を聴いているだけでは、単なる他人のコピーに留まってしまうでしょう。

なぜそう表現するのか、自分なりの解釈がぜひとも欲しいところです。

その点を大事に、今後も練習してきいたいと思います。

2023年1月29日

本日は練習おつかれさまでした。
急遽、リコーダー2本とウクレレ伴奏で3曲の録画に挑戦してみましたが、結果的にはなかなかいい演奏になったのではないかと思います。

お互いの音をよく聞きながら、落ち着いて演奏できていました。
知っている曲ならではですが、自分の中で歌えると、メロディーがぶれませんね。ゆったりしたテンポでしたが、安定していました。

録画だと、その気になれば何回でも撮り直しができてしまうのですが、回数を重ねるごとに新鮮さが失われ、集中力も落ちていく結果となりました。
結局、最初のテイクがもっとも気合いがはいっていて、ハリのある演奏になったようです。
この気づきは大きいですね。

2022年11月20日

本日は練習お疲れ様でした。

寒くなってきて、リコーダーの結露が心配される季節になってきました。

今回は、その対策の効果が実感できた練習会になりました。


冬場は気温がかなり下がるために、楽器が冷え切ってしまい、そこへいきなり暖かい呼気を通すと、温度差によってウィンドウェイに結露が発生してしまいます。

しかしこの現象は、事前にある程度楽器を温めることによって軽減できます。

一般的には、脇の下で頭部管を10分程度温める、などの対策をしますが、頻繁に楽器の持ち替えがあったり、大型楽器を担当するようになると、体温で楽器を温める方法だけでは間に合わなくなります。

今回の試みは、

①自宅から練習会場までの間は、電子レンジ加温式カイロなどでの保温、

②練習会場到着後は、ホットカーペットでの保温、

と2段階にわけて対策を講じるというものでした。

この効果は非常に大きく、練習時間の3時間にわたって、頻繁に楽器の持ち替えを行ったにもかかわらず、結露に悩まされる場面はほとんどなかったと思います。

ただ、この手の保温対策には、常に「温めすぎによる弊害」がつきまといます。

一般に楽器は、ある程度温まっていたほうが結露などのトラブルは起こしにくくなりますが、反面、温まりすぎると、ピッチの異常な上昇や、音の輪郭の明瞭性の喪失など、演奏面でのデメリットが指摘されるようになります。

また、過度の加温は楽器の変形などのリスクも心配されるところです。

今回は、ホットカーペット本体と楽器との間にあえて一枚厚手のマットを挟むことによって、熱の伝わり方を穏やかにし、かつ熱伝導のムラを最小限に軽減させることを狙ってみました。

まだ改善の余地はあると思いますが、初回としては上々の結果だったのではないかと思います。



さて、今回はハ長調のコラールを録画しました。

チューニング開始時点ですでに、かなりうなりの少ないハーモニーが出来つつありましたが、和声・非和声の練習を通じてさらに洗練されていったと感じます。

まだ部分的ではありますが、二声が一声に聴こえることがありました。

澄み切った響きが生まれたときの喜びを大切にしたいと思います。

それぞれの和音に区切ってみたとき、長三和音における第三音と、短三和音におけるそれとの違いを、明確に意識して吹き分けることの大事さに気づいていただければと思います。

個々の和音をきちんと成立させてから、その響きが、次はどんな響きに展開していこうとするのかを考えて吹けるようになりたいです。

フレーズの最初の響きと、最後の響きを聴き比べると、最終的にどういうところへ行き着くのかがわかります。

明るいところから暗いところへ行くのか、暗いところから明るいところへいくのか。そこから逆算して、最初はこんなふうに入ろう、あんなふうに響かそう、と考えられるようになると、楽譜を読むのが楽しくなると思います。

ご自身でキーボードで和音を奏でてみるだけでも、フレーズの方向性が掴めます。

ぜひやってみてください。

小節線をまたいで次の音にうつる時、小節線の直前の音で「上から下へ」圧力をかけるように吹き込むことで、分厚い音を生み出し、そのエネルギーで小節線をまたいで次の音へ繋げる、ということもやってみました。

歌の歌詞が続いているところなど、フレージングを感じさせる演奏法としては非常に有効なのではないかと思っています。

たしかに、楽譜通りの高さの音を機械的に出していっただけでも、ひととおりの演奏はできます。

でもそれだけでは、「棒読みのセリフ」にすぎません。

そこにいかに情感を盛り込んでいくかが大事ですよね。



次回、短調の音階とコラールです。

長音階とは異なる短音階の調べをよく味わったうえで、17ページのコラールの陰影の移り変わりについて分析してみましょう。

うまくいけば録画してみたいと思います。

18ページのバッハ編曲版にもチャレンジします。

つぎのト長調の音階も、読み込んでみてください。

ハ長調とは異なる響きを感じていただければと思います。

19ページのコラールの楽譜も、分析してみましょう。

12月は練習日がとれませんので、1月までは各自で練習することになります。

再開の日まで、じっくり基礎力を養いましょう。

みなさまよいお年をお迎えください。

2022年10月23日

練習お疲れ様でした。
『リコーダーアンサンブルの基礎と技法』6ページの音階練習、最初なかなか合わなくて苦労しましたね。
チューニング能力は一朝一夕には身につかないものですから、できる限り日々の基礎練習に取り入れてみてください。
住宅事情で、音を出すことがはばかられるときは、ハミング練習だけでも十分に効果があります。
要は、聴こえる音に対してどの高さの音を返すべきか、が判別できる能力がつけばよいのです。聴こえる音と自分の出す音とのギャップが把握できるようになれば、音を出す手段はなんでも構いません。別にリコーダーでなくてもよいのです。
ハミングで正確な音程でハモれるようになれば、後日リコーダーで音を出したときにも、すぐに同じ高さで音を出すことができるようになります。

15ページのハ長調コラールの練習では、一つひとつの和音を正確にハモらせることに主眼をおきました。
まずはこれができるようになりましょう。
そのうえで、横の流れ、つまりメロディーを意識するようにします。
物語に起承転結があるように、メロディーにもさまざまな局面があります。
ひとつのフレーズのなかで、最初と最後には落ち着いた響きがあり、その間には不安定な響きがあるはずです。
いま吹いている音がどの響きに向かおうとしているのか、それを意識しながら、各パートごとに、どう吹くべきかプランを考えてみましょう。

15ページのヨハン・ヘルマン・シャインのコラールをよく練習したあとで、16ページのバッハ版を吹いてみると、彼がいかにおしゃれなアレンジを加えているか、よくわかるでしょう。
演奏していると、不協和音の連続で不安にかられることもあろうかと思いますが、この逸脱さ加減が、かえって着地すべき地点を聴き手に強く意識させることになり、安定した和音にたどり着いたときの満足感・達成感を増幅させているのです。
そのドキドキを感じながら、着地点までの軌跡をどう描くべきか、各パートごとに演奏プランを考えてみましょう。
13〜14ページの非和声音を大いに参考にしながら、分析してみてください。
こういう練習をしておくと、楽譜を渡されたときに、そのフレーズをどう表現すべきか、自ずとアウトラインが見えるようになるものです。
そのためのトレーニングだと思って、がんばってみてください。

次回、15ページのコラールは動画を撮ってみたいと思います。
うまく演奏できればYouTubeで公開したいと思います。
がんばって練習していきましょう。

では、次回お会いできることを楽しみに。

2022年9月25日

練習お疲れ様でした。
本日も基礎練だけで3時間、濃い内容でしたね。

本練習までの時間、集まった方からチューニングをしていただきました。
あのように、早く来た人からどんどんチューニングを始めて、全員揃ったら即練習、というようになっていけると、練習効率があがっていくと思います。

基準音を聴きながらロングトーンで吹いて、うなりの少ない(ぴたりとハモッた)状態をキープしていく練習は大変効果的です。やればやるほど上手くなっていきます。
その際、基準音を、単音よりもオクターブ重ねて鳴らすと、うなりがより聴き取りやすくなります。
本日の練習ではバスからソプラノまで広範囲のチューニングを一気にやるために、4オクターブ以上重ねましたが、ご自宅で一人で練習するときには1オクターブ重ねでも十分です。
1度+8度のオクターブで基準を鳴らしておいて、そこへ5度をはめる練習を続けていくと、5度の音程感がだんだん身についてきます。
そうしたら次は3度をはめる練習をしてみましょう。
そうやって、3度の音程感も身についてくると、本日の練習でたびたび登場した「3度の音をすこし低く」というのが、どれくらいの低さか、感覚的にわかるようになります。
8度や5度にくらべて、3度音程はうなりが気になりやすいのですが、それでも「許容できるうなり」の範囲内に、自分の音をぴたりとはめることができるようになってきます。
その状態をめざして、がんばりましょう。

『リコーダーアンサンブルの基礎と技法』6〜7ページにかけての練習a)とb)は、単純にドレミファソラシドを吹いているだけなのに、意外と難しかったと思います。
先行するパートをよく聴いて、空中の一点で音がブレンドされるように合わせるのがポイントです。
メトロノームも鳴らしていますが、どちらかというと他のプレイヤーの体の動きを見て、息のタイミングをあわせていったほうが、うまく合わせられます。

12〜13ページの和声・非和声音の練習では、いま鳴っている和音の中で、自分の出す音がどんな役割を担っているのか、つぎの和音のどこに向かうのか、そのあたりをよくイメージしておくことがポイントです。
和声音のハモッた状態の心地よさは、しっかり味わっておきましょう。それがわかるほど、非和声音の濁りに敏感になれます。その濁りへの違和感があればあるほど、次の和音で解決されたときのスッキリ感が増します。
和声進行とは、この緊張と解決の繰り返しです。

コラールはすこし入っただけですが、これまでに練習したことの実践的なまとめとして練習していきましょう。

次回予告

①6ページ ハ長調の音階練習
②7ページ c)とd)
③12〜13ページ 和声練習・非和声音の練習
④15ページ コラール「ああ 神と主よ」
コラールはヨハン・ヘルマン・シャインのものだけにします。16ページのバッハはやりません。
そのかわり、15ページのハ長調コラールは、ソプラノからバスまで、どのパートでも演奏できるように、ご準備をお願いします。
フェルマータまでがワンフレーズです。フレーズの最初の音と最後の音だけでも、ぴたりとハモれるようにしましょう。
もし可能であれば、リコーダーだけでなく声で(またはハミングで)歌ってみると、いろいろなことがわかります。
余裕があればお試しください。

本日も練習ありがとうございました。
また次回お会いできることを楽しみにしています。

2022年8月28日

練習ありがとうございました。
本日も、音階と和声だけでまさかの3時間練習でした。
ちょっと疲れたかもしれませんが、チューニングやハモリの練習は丁寧にやると意外に時間がかかりますね。それだけに、奥が深いのです。

個人練習で何をやったらよいか、というご質問に、ハモリ練習をしたらいいですとお答えしましたが、これは本当にやりがいのある練習です。
キーボードやチューナーなどでドの音を出して、その音をよく「見ながら」高いドをはめてみます。
うまくいったら(うなりのないハモリができたら)、次はソをはめてみます。
それもできたら、次はミをはめてみます。
これで、1度に対して8度、5度、3度のハーモニーがとれるようになります。
毎日少しずつ続けていると、だんだん感覚がつかめてきます。しまいには、チューナーを見なくても、耳で聴いて正確にハモれるようになるでしょう。
ちょっとできるようになると、一人でハモれるのが楽しくなって、他のキーでもやってみようと思えるようになります。
基準音ソに対して8度のソ、5度のレ、3度のシ。
基準音ファに対して8度のファ、5度のド、3度のラ。
やっているうちに、音と音の距離感(これが「音程」という言葉の意味です)が掴めるようになってきます。
今鳴っている音に対して、どのくらい離れた高さの音を合わせれば、うまく溶け合うのか。その距離感、間合いを、身体に染み込ませていってください。
高音域でハモるときには差音も感じながら、やってみましょう。

もうひとつ、音を合わせるとは「息を合わせる」こと、というのをいろいろな形で体験していただきました。
相手をよく見て、相手の出している音を聴くだけでなく「観て」、そこに自分を合わせていきます。そうすることで、自ずと呼吸がシンクロしてきます。息継ぎのタイミング、吸う息、吐く息のスピード、呼気の量まで、だんだん揃ってきます。本日の練習の後半は、かなり全体が揃ってきていたと思います。
「息の合った演奏」というのは、文字通りの意味で、望ましい演奏状態なのです。
次回からも、これを目指して、お互いを感じ合うように心がけましょう。

おつかれさまでした。

2022年7月24日

本日は拙いレッスンを受講くださいましてありがとうございました。
「ドミソだけでまさかの3時間練習」でしたが、
これに懲りずに次回もゆっくりじっくりいきたいと思います。
うなりを聴き取れる耳を育てていけるといいですね。
さて、チューナーの基準音を聴きながらリコーダーを吹く練習をご紹介しましたが、
それとほぼ同じ効果が、ハミングでもできます。
イヤホンで基準音を聴きながら、ハミングしてみると、ちゃんとうなりが聴き取れるはずです。
とてもいい練習になりますので、一度お試しください。
本日はお疲れ様でした。

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