コントラバスの吹き込み管に断熱カバーをつけてみた
すぎやまが使っているキュングのコントラバスには、長い吹き込み管がついています。
これは金属製で、寒い季節になるとこのパイプがキンキンに冷えます。
そこへ温かい呼気を吹き込むとあっというまにパイプ内壁に水滴が溜まり、
これが音に悪影響を与える、というわけで、
この吹き込み吹き込み管をいかに保温するか、ということが結露対策の大きな課題になっています。
すぎやまは今までは、演奏直前まで吹き込み管を服の間に挿しこんで温める、ということをよくやっていました。
しかし、これだと、演奏会場までの移動中には吹き込み管を温めることができず(大きすぎて運転の邪魔)、
かつ、いったん演奏をはじめてしまうと吹き込み管はすぐに冷えてしまうため、演奏後半になるほどに結露に悩まされる場面が多くなる、という悩みがありました。
頭部管と同じく、使い捨てカイロを巻き付けて保温する方法も試してみましたが、あまりうまくいきませんでした。
吹き込み管が長いので、それをすべてカバーするためには大量のカイロを使わねばならずコストがかさんでしまいます。
かといって1〜2個のカイロで部分的に温めたとしても、管が長いので、カイロから離れた部分はあまり温まらなかったのです。
そこで思いついたのが、水道管の断熱カバーを流用する、というものでした。
さっそくホームセンターを物色すると、内径約18mm、外径約37mmの断熱カバーが見つかりました。これが、コントラバスの吹き込み管にピッタリ。
カバーの中に管を入れやすいよう、最初から切れ込みが入っていて、しかも曲げやすいため、吹き込み管の形に沿って、難なくフィットさせることができました。
この上から、ビニールテープを巻きつけて固定しました。
効果はてきめんでした。
もともとが水道管の凍結防止用ですから、断熱性能は折り紙付きです。
前項の使い捨てカイロを頭部管に巻き付ける方法と併用して、
3時間、ほぼ吹きっぱなしで練習してみた結果、
ウィンドウェイ結露による音への悪影響はほぼゼロ、
吹き込み管内に溜まった水滴の量も10分の1以下、
に抑えることができました。
呼気でいったん温められた吹き込み管が冷えることなく、
ずっと温度をキープできていたからだと思います。
しかし、水道管よろしく、吹き込み管の太さが2〜3倍になってしまったのは難点です。
見た目がもう少しスリムになれば、とは思います。
みなさまも、試してみますか? 騙されたと思って。